言葉もありません・・・
本日、私の元勤務先の大阪事務所が移転したことを知り、そこに電話をして当時の同僚と昔話に花を咲かせていたのですが、その時に、
「そう言えば、クニさん、『うなちゃん』がなくなったの知ってる?」
と、聞くではないですか。最初意味が分からなくて、
「なくなった、ってどういう意味?」と聞き直すと、
「昨年の11月に死んだんや、自宅で寝ている間に脳内動脈瘤破裂で。享年41才やて。」
それを聞いたとたん、
「・・・・・・・・・・・」
言葉が出てきませんでした・・・
その後、彼の転職先(私の元勤務先から、私とほぼ同時期に転職した)の電話番号をネットで調べて、電話。
「初めてお電話差し上げます。私國頭と申しまして、元レクロイ・ジャパンという会社で働いておりました。その時の同僚で、Uさんという方がそちらに転職して、昨年11月にお亡くなりになった、という事を聞きました。今日初めて知ったのですが、どなたか事情をご存じの方とお話しをしたいのですが、よろしいでしょうか?」
と言うと、最初に電話に出てくれた女性が「少々お待ち下さい」と言ってくれて、待つことしばし・・・
「もしもし」という男性の声が。
「國頭さん、Oですけど}
「へ、Oくん! あ、そうか、うなちゃんの会社に、ある意味引っ張られる形で転職したんやったな。それで、うなちゃんのことやけど、実は今日初めて知ったんや。」
「え、ホンマですか?じゃあ連絡網から漏れてたんやな。すんません」
「まあ、それはええねんけど、もし詳しい状況を知ってたら教えて欲しいんやけど、ええかな?」
「ええですよ」
と彼。しばし呼吸を整えて、
「昨年の11月ですわ。確か11月7日(金)と思うんやけど、彼と飲みに行って、うなちゃんがなんやらお腹が痛いとか、いう話が出て、『取りあえず土曜日にでも病院行ってこいや』、みたなことをいうたんですわ。うなちゃんは、國頭さんもご存じのように「腹痛い、のど痛い」いうたら、自分で大騒ぎして、すぐ病院に行くようなやっちゃから、とにかく病院行けや、って言うたんです」
「ほんで?」
「で、ちょっと心配やったから、11月8日(土)にうなちゃんに電話したんですわ。そしたら、『Oさん、一応病院いってきたんやけど、『なんか食道やったか、胃やったかになんかありそうやから、入院を勧められたんやけど、取りあえず、薬ももうたら少し楽になったから、マンションに戻ったんですわ』と言うたんですね。まあ、それやったら大事ないやろう、と思とったんです。」
「ふむ」
「それでね、11月10日(月)に出社しよらんかったんです。まあ無断欠勤ですわ。でもその前の金曜日に、腹が痛い、みたいなことゆうとったから、もしかしたらちょっとひどくなって、電話もでけへん状況なんやろう、ぐらいでその日は終わったんですわ」
「まあ、うなちゃんの性格考えると、普通そう思うわな」
「でしょ?でもね、11月11日(火)も連絡なしに出社せいへんのですわ。やっぱり心配になって、俺うなちゃんのマンション知っとったから、訪ねていったんやけど、呼び鈴押しても全然応答せいへん。そやから大家さんに事情話して鍵開けてもうたんですわ。そしたら、うなちゃん寝てんねんけど、変なんやね。で、よくよく見たら死んどったですわ」
「・・・」
「それで大騒ぎになって、救急車呼んだんやけど、結局もう死亡した後で、なんの救命措置もとることがでけへんかったんです」
「・・・」
「で、警察が入ってきて、行政解剖したら、脳内の動脈瘤破裂で、おそらく日曜日は亡くなってたんちゃうかな、ということになったんです。」
「人間ドックは当然受けてたんやろ?」
「もちろんですわ。高血圧でもないし、動脈硬化もないという診断で、そんな病気で亡くなるなんて回りも本人も分からなかったんです。でも、うなちゃんが小学校高学年の時に、お父さんがくも膜下出血かなんか、とにかく脳血管関連の病気で亡くなっているから、遺伝的要素もあったかも知れへんね」
「それで、お葬式とか通夜はどうしたん?」
「うなちゃんは、高校卒業と同時に東京出てきてるから、東京で葬式しょうか?みたいな話はあったみたいやけど、お兄さんの意向で彼の出身地で営まれたんです」
「ぎょうさんきたやろうな」
「もちろんですわ。レクロイの人間も結構来てたし、いまの会社の人間も多数。うちの会社、ご存じのようにドイツ系の外資なんで、ドイツ人も来てました。通夜が11月14日、告別式は翌15日に行われました」
「そうか・・・」
「でね、彼の実家がちょっと東京から遠いから、数日してから東京で『うなちゃんを偲ぶ会」をやったんですわ・・・」
「う、それも連絡なかったな・・・」
「ああ、ホンマすんません」
「まあ済んだことはしょうがないわ。で、誰か家族の連絡先知ってる?」
「ええ、お兄さんなら。なんせ彼んとこ、お母さんも早くに亡くなってて、妹さんはどこかに嫁いではって、いまはうなちゃんの実家はお兄さんひとりなんです。お兄さんも独身やから・・・」
「そういうことは、うなちゃんも独身やったん?」
「そうですわ・・・」
「で、腹いたいって言うとった時に入院してたら、もしかしたら助かったかも知れへんな・・・」
「まあ、そうとも言えますけど、後の祭りですわ・・・」
「・・・、とにかくお兄さんの連絡先、メールで送ってや」
「ええすよ。名刺もらってるからその電話番号とかでよければ」
「かまへん、かまへん。宜しくね」
「分かりました。ほな國頭さんも気をつけて」
「わかった、ありがとう。また機会があったら、会おうや。うなちゃん偲ぶかい第二弾ということで」
「ええですね。連絡待ってますわ」
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事情は飲み込めましたが、あまりにも早すぎる死です。いまはただ、「うなちゃん」の冥福を祈るばかりです。