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映画 アーカイブ

2007年02月13日

映画館の中で「それでもボクはやってない」と叫ぶ

 結局三連休は仕事(見積もり作業、休日出勤、確定申告準備)で結構忙しかったので、自分へのご褒美として、今日は映画を見に行くことにしました。

 映画館で映画を見るのは、昨年の春に「寝ずの番」を見て以来です。この映画、今までみた日本映画の中では「私のベストワン」だったのすが、今日で「私のベストワン」は、今回見た映画となりました。

 周防正之監督の「それでもボクはやってない」を見たんですが、まず見終わった瞬間、

 「なんでや〜」

 と大声で叫びそうになりました。それだけ主人公に感情移入できたのでしょう。後でパンフレットを買って上映時間を確認したら、2時間23分もの長尺。その長さは全く感じられませんでした。

 この映画は、今までの「法廷モノ」の映画の常識を覆したと思います。まず驚いたのが、裁判における「裁判官」の権力の強さ。周防監督もパンフレットの中で触れていますが、一般的な「法廷モノ」(テレビも含めて)では、検事と弁護人が丁々発止のやり取りを主に描いているものが多いと思うのですが、「裁判官」のせりふがとても多く、法廷内における「裁判官」の権力の強さが表れています。

 特に小日向文夫さんが演じる裁判官が「ここは私の法廷です」と毅然とした態度で発言する場面は、寒気がしました。

 今回の主役は、一応、痴漢容疑で捕まって裁判をうけることになった、加瀬亮演じる「金子哲平」ということになってますが、日本の「裁判制度」そのものなのかもしれません。

 ですから、この映画は、ある意味社会的ドキュメンタリーの側面があります。つまり、日本の司法制度の中で、なぜ「えん罪」が起きるのか、そして、私たち男性に取ってはもっとも身近な犯罪となりうる「痴漢事件」にこそ、「えん罪」が起きやすいことが「とても分かりやすく」この映画の中で説明されています。ある意味とても「後味の悪い」映画です。

 でも、エンタテイメントとして楽しめないか?というとそうでもないんですよ。

 周防監督恐るべし。

 この映画は、今日現在「私のベストワン」になりました。興行収入はどのようになるかわかりませんが、私個人の意見として、この映画は日本映画市場における記念碑的作品になることは間違いない、と確信してます。

 まだ見てない人は映画館に走りましょう!1,800円払う価値は絶対あります。内容は余り教えたくありませんが、どうしてもと言う人は、
CinemaScape -映画批評空間-
へどうぞ。

PS
それから、テレビ朝日系の刑事ドラマ「相棒」が好きなひとも是非!
「トリオ・ザ・捜一」の一人を演じている役者さんが、なんと痴漢役で登場してます。誰かは見てのお楽しみ!

2008年03月09日

【追悼】 広川太一郎さん

今朝の新聞を見て、びっくり!

読売オンライン:声優の広川太一郎氏が死去、映画・アニメで多彩な役演じる

享年69才。あまりにも若い死です。残念です。

小学校時代、「チキシキマシン大レース」というアメリカのアニメが放映されていたのですが、そのなかで「キザトト君」の吹き替えをして、独特な「広川節」を披露してくれました。たぶん、このアニメが広川さんを知った最初だったと思います。

また、映画の吹き替えでも活躍され、二枚目もコミカルな役も完璧にこなし、声優界の大御所といっても過言ではないでしょう。

あの独特の「広川節」は、テレビで放映される吹き替え番の映画をみると、「を、広川さんの吹き替えだ。」とすぐに分かったものです。

あの名調子をもう聞くことができないと思うと、ほんとうに残念です。

ご冥福をお祈りします。

【参考リンク】
広川太一郎データベース

2008年10月12日

フラガール(12)

ずっと観たいなーと思っていた「フラガール」。昨晩のテレビでかかっていたので観ました。

久々に映画をみて「うるうる」してしまいました。

昭和40年、福島県のとある炭坑は閉山の危機に瀕していた。そうなると沢山従業員を首を切らなければならず、炭坑を抱える町はどんどん寂れてしまう。
そんな状況を打破する為に炭坑を経営する会社は、町にわき出している温泉の活用を思いつき、大規模な温泉保養地、「ハワイアンセンター」を計画する。そのコンセプトはもちろん「ハワイ」。福島県の田舎町にハワイを作ろうと言うのだ。

その目玉が「フラダンス」。炭坑町の女性を「フラガール」として募集するが、集まったのはたった四人。東京からフラダンスの先生を呼んでくるが何となく訳ありな感じ。

炭坑町の人たちの中には、炭坑の仕事に誇りを持ち「ハワイアンセンター」に反対する人も多く、「ハワイアンセンター」を推進する側とぶつかり、町は賛成派と反対派の真っ二つに割れている。

こんな状況で果たして「ハワイアンセンター」はできるのか、「フラガール」は集まるのか、そして「フラガール」はフラダンスの舞台に立てるのか・・・


この映画でフラダンスの先生役を演じた、松雪泰子が秀逸。役者としても素晴らしいし、何よりもダンスが凄い。役者だから踊りぐらい踊れても不思議はないのだけれど、それにしても素晴らしかった。またカメラワークが良い。
そして彼女の心境の変化の演じ方がとてもステキ。
映画の後半で岸部一徳が放った「あんた、いい女になったな」という一言がそれを表していたように思います。


蒼井優。
良いですね。かわいい女優さんなんですが、福島弁が妙に似合うし、なによりフラダンスに熱意を持ち、寂れてゆく町から、なんとか抜け出したい少女役を見事に演じきってました。演技派ですねぇ。


意外と、と言っては大変申し訳ないですが、南海キャンディーズのしずちゃん。良い演技してました。映画の後半にしずちゃん演じるフラガールの身内に不幸が突然降ってくるですが、その時のしずちゃんの演技が素晴らしく、そこで「うるうる」来てしまいました。

そしてなにより炭坑町の人たちの、ひたむきさが素晴らしかった。

ハワイアンセンター成功の為に奔走する岸部一徳。
娘(妹)がフラガールになることにとまどいを覚えながらも何かを感じ取る、富司純子、そして豊川悦司。
そして炭坑一筋の反対派の人たち・・・

今を、そして将来を生きるために必死で生きている姿がとても印象的でした。

ジェイク島袋のウクレレも良い!

とにかく大満足の映画でした。

こういう映画こそ、映画館で観たかったです。それが出来なかったのが大変残念です。

2008年11月03日

容疑者Xの献身(2)

 昨日、妻と一緒に多摩センターに行き映画を見てきました。

 題名は「容疑者Xの献身」。フジテレビで放映された、福山雅治と柴咲コウ主演のドラマ「ガリレオ」の劇場版です。
 あまり期待をしていなかったのですが、見事に裏切られました。素晴らしい映画です。2008年のベストムービーといっても良いでしょう。

 原作のある映画ですが、作りが丁寧で、カメラワーク、音響、どれもが素晴らしい。ラストは涙腺をとても刺激しました。ある意味、悲しくて、救いようのない物語です。

 でも見る価値は絶対にあります。

 主役は、福山&柴咲コンビなんでしょうが、この映画では、堤真一と、フラガールで素晴らしい演技を披露した松雪泰子。この二人が真の主役と言って良いでしょう。

 (あらすじ)
 12月3日、川べりの公園で男の全裸死体が発見される。指紋も消され、顔もつぶされていた為人物の特定は難しいと思われたが、労働者向けの簡易旅館で行方不明になっていた男の部屋から見つかった遺留物とDNAが一致。無職の男性であることがわかる。

 怨恨の線から捜査を始めた内海刑事(柴咲コウ)たちは、この男の元妻である花岡靖子(松雪泰子)を第1容疑者として調べるが、完璧なアリバイがあり捜査はいっこうに進まない。靖子のアパートの隣に住む石神哲也(堤真一)にも聞き込みをするが、やはり収穫がない。

 石神が郵便受けを開けたとき、帝都大学からの郵便を見かけたことから、内海刑事は、いつも捜査に協力してくれる、帝都大学の湯川学準教授(福山雅治)に石神のことを話すと、湯川は「彼は大学で同級だったが、天才とは彼のことだ」という。事実大学に残って研究生活をするはずだったが、家庭の事情から高校の数学教師としての日々を送っているのだ。

 久々に石神に会った湯川は、昔の彼とは違う何かを感じ取り、何か彼の身に起こったのではないか?と考え始める・・・・

 ミステリーですからトリックもなかなか面白かったのですが、どう考えてもこれは「骨太」の人間ドラマ。そして「見返りを求めない純粋な愛」の物語ですね。

 また、理系人間の私として、堤真一演じる石神の行動にはとても共感できました。もし私が彼と同じぐらいの天才で、同じ境遇に置かれたら、石神と同じ事をしたかもしれない、と思います。

 とにかく堤真一と松雪泰子の演技が素晴らしい!特に堤真一は新しい境地を開拓したかもしれません。

 ぜひ皆さん劇場に足を運んでください!

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